せんべいが初めて作られたのはいつ?名前のルーツも解説

和菓子辞典

せんべいはいつ誕生したのか?

日本でのせんべい誕生の歴史は縄文時代に遡ります。
縄文時代の住居の跡から、サトイモやヤマイモなどの芋類や栗などをせんべいのように平らにつぶして焼いたものが出土したのだそうです。
さらに、弥生時代の遺跡と言われる吉野ケ里遺跡や登呂遺跡からは穀物を平らに潰して焼いた餅が出土したので、今のせんべいのようなものを食べていたのではないかと言われています。
また、中国でも紀元前202年~紀元後8年頃の前漢の時代に、王宮の祝賀の際の食事の席に出されたのが始まりとされ、それが日本に伝わってきたのが飛鳥時代と言われています。
ただ、今のせんべいと違いうるち米でなく小麦粉を水で練り、油で煎ったようなものであったようです。

どうして「せんべい」という名前になったのか?

かつて宿場町であった日光街道にお仙婆さんが茶店を営んでいました。
お仙婆さんの作る団子は旅人たちに大変好評でしたが、売れ残ってしまった団子を捨てなければならず、何とかできないかと考えていたのだそう。
そこへ武者修行をしていたお侍が茶店に立ち寄った際に、「団子を平らに潰して天日で乾燥させて焼いて売ってみては?」と提案してくれたのだそうです。


お仙婆さんが早速作ってお客様に出してみたところ大好評。
それ以来、お仙婆さんが焼いた団子から「おせんべい」というネーミングが出来たのではないかと言われています。
団子をつぶした形が丸かったのでせんべいは丸い形になったのでしょう。
有名な草加せんべいはこの草加宿のお仙婆さんにルーツがあった、という伝説ですね。

せんべいにはどんな種類がある?おかきやあられはせんべいではない?

せんべい・おかき・あられの違いをご存知でしょうか。
せんべいはうるち米が原料なので膨らみにくく食感も硬いです。
一方、おかきやあられはもち米が原料なので粘りがあり焼くとせんべいより膨らみます。


このうるち米を原料としたせんべいにも種類があり、醤油せんべい・塩せんべい・ぬれせんべい・海苔せんべい・ザラメせんべい・揚げせんべい・ソース煎餅など意外と多いです。
また、せんべいという名前を使いつつ原料に小麦粉を使う瓦せんべいや、馬鈴薯などのでんぷんを使う海老せんべい、魚介類に片栗粉をつけて焼いた魚せんべいなど、本来うるち米のせんべいとは違うものもせんべいと呼ぶこともあります。

激しい歴史の変化の中で残っていった草加せんべい

せんべいの名前の由来となった草加宿のお仙婆さんのエピソードは草加観光マップで紹介されているお話なのですが、実際にも草加は米どころで、余った米を団子にし、乾かして保存食にしていたのだそう。
江戸時代の草加宿では最初塩を練りこんだものをせんべいとして売り、幕末には醤油の普及で焼いたせんべいに醤油を塗って販売されていました。
明治時代になるとせんべいは雑貨屋の片手間として売られるだけでしたが、大正時代に入ってからは埼玉の名産品として天皇に献上されるまでになりました。
これがきっかけで草加せんべいの知名度はアップ。


ところが戦争が激化してきた頃、原料の米が入手できず廃業するせんべい屋が相継ぐ中、草加せんべいの伝統の技術を何とか途絶えさせぬよう耐え抜いたと言われています。
戦後は偽草加せんべいブランドに苦しめられながら、平成18年ついに農水省管轄の基準でブランド認定されたのだそうです。
認定基準では草加・八潮・川口・越谷・鳩ケ谷で製造されていることや材料、製造方法、焼き方が認定された基準に当てはまるせんべいのみが本家の「草加せんべい」なのだそうですよ。
天皇にも献上された本家本元の草加せんべい。
日本人で良かった…と思えるようなほっとくつろげる味です。

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